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番外編

【秘】文体症候群

担当:佐々木嘉則

Last updated on 2004/04/04
(Y/M/D). 

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症候解説

症名

後出しじゃんけん

典型的な発病/発現時期  
症状 実験手続きの章で全く触れていなかった情報を、考察の章でいきなり持ち出して結果を説明するなど。読む(あるいは読まされる)方は「そんなこときいてねぇぞゴラァ!」という気持ちになる。
予防/治療法
 
症名

「水増し」

典型的な発病/発現時期 修士論文提出〜博士後期課程出願
症状 長短複数の要約を書く必要がある場合、最初に短いものを書いてからそれを長く伸ばそうとするので水膨れ状態で中身が薄くなる。
予防/治療法
  • 長い要約を先に書き、それを順次縮約する。
症名

「中折れ」

典型的な発病/発現時期  
症状 段落の切れ目と内容のまとまりに対応がない。段落がやたらに長い、あるいは逆に意味もなく改行する。
予防/治療法
  • 『論文の教室』を熟読する。

症名

「カタカナ大好き」

典型的な発病/発現時期  
症状 日本語として定着していないカタカナ語をやたらに持ち出す。
予防/治療法

症名

「みる見る大事典」

典型的な発病/発現時期  
症状

「調査する」「分析する」「考察する」など、なんでもかんでも「みる」「見る」で済ます。

予防/治療法

 

症名

「ナイカ連射砲」

典型的な発病/発現時期  
症状

「〜のではないだろうか」「〜ないかという仮説」などなど、否定修辞が次から次に頻出する。結局のところ否定したいのか肯定したいのか一々考えねばならず、いたって読みにくい。

予防/治療法

症名

「敵前逃亡」

典型的な発病/発現時期  
症状 「〜ではないかとも考えることができるかもしれない」など、逃げをうっていることがミエミエでみっともない。「ナイカ連射砲」を併発することが多い。
予防/治療法

 

症名

「理由なき断定」

典型的な発病/発現時期  
症状 せいぜい暫定的な結果しかないのに、憶測をもとに「〜が証明された」「〜と結論された」などやたらに強気な断定をする。一見すると「敵前逃亡」と逆の症状だが、実は同じ論文の中で両者が共起することも多い。
予防/治療法
  • ???

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症名

失書症

典型的な発病/発現時期 執筆時
症状 書きたいネタをどう整理配列して一本の論文にまとめたらいいのか途方にくれ、筆を起こすことができない。
予防/治療法
  • 研究手続きなど書き易いところから書くように指導する。
  • せめて先行研究のまとめだけでも一年前に起草させる。
  • M1の間に追試レポートなどを書かせて形式に慣れさせる。
  • ワープロソフトのアウトライン機能でアイデア出しをさせる。

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症名

雑記帳スタイル

典型的な発病/発現時期 執筆時
症状 読者にわかりやすく伝えようという意識がない、または自分が知っていることと読者が保有している予備知識のギャップに気づかないため、読者が知らないと思われる前提を見越して説明しようとしない。論文全体の論理展開の見取り図を先に読者に伝えようという発想がない。小見出しをつけたり図表を使って内容をわかりやすく整理しよう、などという工夫を考え付かない。とりとめのない書き方で、情報の提示順序も支離滅裂。書いたものを一度読んだだけでは何のことかわからない。特に「方法」の章を読んでも、誰からどうやってどんなデータを集めたのか理解するのに苦労する。
症例 ほとんど全員
予防/治療法
  • 論文の書き方・ピアレビューのしかたをM1の間に練習する。
  • 段落の組み立て方など基本的なことを教える。
  • 第三者に読んでもらい、コメントをもらう。

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